talion gallery

小泉圭理・友政麻理子
「国民の祝日」

2012.1.14 – 2.11
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Artist Info:
小泉圭理>>
友政麻理子>>
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Exhibition Statement
グローバリズムの帰結をめぐるサイドストーリーとして、国家の父を演じてみせた男たちの最期があった。それは圧政からの自由の獲得であり、ナショナリズムからラディカリズム、あるいはトライバリズムへの移行である。民衆蜂起や抗議デモを容易にしたとされるネットメディアは、たんに連絡網やコミュニケーションツールとして機能しただけではない。それは、国家や統制下にあるマスメディアが与えてきたものとは異なる、新たな時空を子供たちに与えた。彼らが経験したのは、最後のナショナルパレードである。あらゆる民衆蜂起や抗議デモは、パレードに他ならない。国民的共同性を仮構してきたナショナルメディアの退潮と、それに代わる新たな共同性の獲得は、あらゆる場所で起きている。
国民の父を演じた独裁者のうち、あるものはよそへ逃げ、あるものは無惨に殺され、あるものは滑稽なほどに嘆き悲しまれた。しかし、子供が「彼は私の父ではない」と言えるのはどのような場合であり、それはどうやって知ることができるのか。家父長的な国家元首と国民の間だけでなく、実際の父子関係においてもこうした問いは当てはまる。自分の父親とされている男を、本当に自分の父親である/父親でないと言えるのはどのようなときか。当然のことながら、これは血縁関係の有無を問題にしているのではない。血縁関係がないことを理解しつつも、何らかの事実性に基づいて「彼が私の父親であることは疑い得ない」というような父子関係は現にいくらでも存在している。生殖医療の発展や同性婚、事実婚、婚外子の増加などによって、血縁の意味自体が揺らいでいる。国家と家族。この異なる二つの共同体の解体と再生を同時に問うことは誤りであるが、誤りであるがゆえに本展にふさわしい。
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Press release >>



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